
あなたのチームに、周りとうまくやっていけないような人はいませんか?
または、他の人とのコミュニケーションに苦労している人がいて、
はたから見ると「理解できない世界に住んでいる」ように見えることはありませんか?
もしそうであれば、彼らの性格のタイプを特定し、お互いの違いを認めることで、チームメンバーたちがより調和のとれた仕事ができるようになるかもしれません。
自己理解や他者理解を深めるための有効な手法として、MBTIというものがあります。
最近では、MBTIを導入する企業も増えているようです。
チームをよりよくするためには、自己理解と他者理解は本当に大事なもの。そこで今回は、MBTIとは何なのか?その特徴と企業に導入するメリットについて紹介します。
この記事はこんな人にオススメです!
・MBTIについて詳しく知りたい
・チーム、組織のコミュニケーションを円滑にする方法が知りたい
・MBTIを導入するメリットについて知りたい
目次
MBTIとは?
MBTIとは、自分の性格タイプを知り、自他理解に役立てる性格検査メソッドです。
MBTI診断は現在アメリカでは最もポピュラーな性格検査であり、他にも50ヵ国以上の国で利用されている、世界的にもよく知られている性格検査です。またMBTI診断は自己理解、他者理解、人間関係、チームビルディング、リーダーシップなど、”人”に関わるものなら何にでも役立てられるため、日本でも徐々に広まってきています。
MBTI診断はスキルレベルや能力を測るものではありません。私たちがどのように世界を見て、どのように適応しているのか。私たちの心がどのように機能しているのか、私たちが何者であるかということの核心に迫るものです。
MBTI診断はスイスの心理学者カール・G・ユングの著書「Psychological Types」の中で概説されている性格理論を基に、アメリカのキャサリン・ブリッグスとその娘イザベル・ブリッグス・マイヤーズが開発、1962年に完成させたものです。そのためマイヤーズ・ブリッグスタイプ指標とも呼ばれています。
実際にMBTIの診断を受ける際は、開発された質問紙に答え、さらにMBTI有資格者のフィードバックを貰い、自他理解を深めます。
MBTIの特徴とは
数ある性格検査の中で、MBTIにはどんな特徴があるのでしょうか。
特徴①MBTIとはタイプ分けの理論
MBTI診断の特徴一つ目は、類型(タイプに分ける型)であるということです。
性格を診断する際の考え方として「類型論」と「特性論」の二つがあります。
類型論はカテゴリーに分類し、絶対的なものの見方をする一方で、特性論は程度や量をはかり、相対的なものの見方をします。
日本では特製論を用いた診断が多いですが、MBTIは類型論だという特徴があります。
MBTI診断は、最終的に16タイプに分けて自他理解を深めます。
特徴②質問に答えて終わりではない
MBTI診断の特徴二つ目は、質問に答えるだけでは終わらないということです。
質問に答えた結果がしっくりくるか、有資格者のサポートの元で検証し、本当にフィットするタイプを見つけていきます。その過程でこそ、自己理解が深まるからです。
結果というより、その過程そのものを重視しているのは、MBTI診断の大きな特徴と言えるでしょう。
特徴③生まれ持った性格をみる
MBTI診断は、その人が生まれ持った性格を診断する性格検査です。
性格には、「その人が持って生まれた性格」と、「状況や環境に合わせた役割性格」の二種類があります。
多くの検査は、どちらの性格も織り交ぜて診断している場合が多いですが、MBTI診断は役割性格を測らず、生まれ持った性格のみに焦点を当てているのが特徴です。
MBTIのタイプ診断の仕方とは?
では、実際にどのように自分のタイプを診断していくのかを説明します。
診断で核になる4つの指標
MBTI診断では、4つの指標ごとに性格タイプを分類していくのが特徴です。
①関心の方向性が外向型(E)が内向型(I)か
外向型(E):外の世界に関心を持つ。人の関わりや体験からエネルギーを得る
内向型(I):自分の内側に生じる思索や気持ちに関心を持つ。静かに一人で内省しエネルギーを得る
自分のエネルギーの方向性が外向きか内向きかで区別されます。
「人、物、その時の状況」にエネルギーを注げる人は外向的、
「アイデア、情報、説明、信念」エネルギーを注げる人は内向的とされます。
②物事の見方が感覚型(S)か直観型(N)か
感覚型(S):事実そのものの情報を取り入れる。現実的で具体的。五感を使う。
直観型(N):物事の奥にある意味や繋がり、可能性に目を向ける。想像的で抽象的。直観を使う。
③判断・意思決定の仕方が思考型(T)か感情型(F)か
思考型(T):論理に基づいて結論を出す。合理的に筋道が通るかを重視
感情型(F):自分や他者の気持ち、価値観に基づき結論を出す。結論が人々にどう影響するかを重視。
④物事の進め方が判断型(J)か知覚型(P)か
判断型(J):計画的、秩序的。一旦決めたことをやってから次に行く。
知覚型(P):柔軟で臨機応変。その場その場に応じて進めていく方が楽。
このように、人はこのどちらかを、利き手のように使っていると考えられています。
MBTI診断ではこの対になったアルファベットのどちらかを取り、最終的に組み合わせ、一つのタイプを決定していきます。例えばESTJやISFPなど、全部で16種類に分類されます。
その結果、MBTI診断では全体的な性格概要はもちろん、強みや弱み、関心を持ちやすいテーマ、エネルギーの源、ストレスを感じる環境、ストレスをためているときに陥りやすい状態、その状態に必要なこと、関わり方がわかるようになります。
MBTIを企業に導入するメリットとは?
では、MBTI診断でこれらがわかると、一体企業にどんなメリットがあるのでしょうか。
個人のバリューが発揮される
自分自身の強みが理解できると、活躍できる仕事に対しアンテナをはれるようになります。強みを活かした仕事内容をすれば、バリューはより発揮され、本人もモチベーション高く働けるでしょう。
また、自身のストレスを感じる環境や陥りやすい状況、そこから抜け出すヒントを事前にわかっていれば、セルフコントロールができ、より安定したバリューを発揮できます。
チーム力が上がる
各々が強みを活かした仕事をするとチームの生産性が上がるのはもちろん、お互いがお互いのタイプを知っていれば、その人への関わり方がわかります。モチベーションを高める働きかけや、ストレスを感じさせない働きかけができるため、チーム内の結束力が高まり、結果的に組織全体の生産性を高めることができるでしょう。
MBTIとはチームの生産性を高めてくれる性格診断メソッド
いかがだったでしょうか。MBTIとは、自他理解を深め、チームの生産性を高める有効な性格検査メソッドです。今回の内容を参考にして、ぜひ企業に導入し、有効活用してみてください!
また社内のチームメンバーの性格や特性、個性を活かしたチームづくりをしていきたい方も多いと思います。
※このブログでは、人事に有益な記事をたくさん発信しています。MBTI診断のより詳しい話や組織開発、チームビルディングや採用など、なんでもお気軽に相談してくださいね。一緒により良い組織を作っていきましょう!