
こんにちは!求人広告、採用広報も書きながら、採用コラムニストもやってます!いおりです。
この記事は「求人広告を作っている人の舞台裏」を紹介する面白企画です!!採用成功に導いた「求人広告のすべらない話☆求人広告の制作エピソード」をお伝えできればと思います。
今までは「良い子はマネしないでね!爆笑してしまう面白エピソード」をお伝えしてきましたが、今回は「反面教師にしてほしい事例紹介」となっておりますので、お楽しみいただければ幸いです。
採用ご担当者様も、やっぱり私たち求人原稿の制作の仕事の裏話も聞いてみたいですよね!そこで!!お話しできる範囲内ではありますが面白エピソードを打ち明けます!
目次
求人制作☆面白エピソード④転職回数が多い人を書類選考で即不採用にする社長さん

「求人票に転職回数2回以下までって書いてくれ!」と言われてしまった…
注意※今から本当に失礼なことを申し上げます。大変申し訳ございません!!(ちゃんと失敗を成功に導いております、ご安心ください!!)
とあるアクセサリーショップの求人を制作させていただいたときの話です。私は小売りや販売職経験がありましたが、初めてアクセサリーショップの接客販売スタッフの求人を書くということもあって、事前に指輪やアクセサリーの販売店の接客を受けるなどの下見に行きました。その上で求人原稿の取材(ヒアリング)に臨み、求人原稿の作成代行を担当しました。
アクセサリー販売は覚えることが多数あり、アクセサリーを買おうと思っていない人にも興味を持ってもらえるように接客する難易度の高い仕事でもありましたが、きらびやかで楽しそうに見える職場でもあったので求人は大人気に。お陰様で正社員とアルバイト採用で3か月で応募は100件近くにのぼりました。これは社長様も選考でお忙しいだろうと思っていたのですが…事件は起こりました。

社長さん「最近の若者はすぐ会社を辞めているんだね~。年齢制限だけでなく、転職回数も指定できませんかね?転職回数は2回以下なら許せるけど、3回以上やってたら、ウチはその時点でお断りしています。もうね、不採用にしすぎで大変なんですよ!こっちは長く働いてもらいたいのに!!すぐ会社を辞めるような、辞めグセがあるような人を採りたくないんですよ!!」
私はショックでした…Σ(゚д゚lll) 確かに転職回数が多い人を敬遠する企業がまだまだたくさんあることは百も承知ですが、私自身も転職回数が多かったのもあって「せっかく応募が来ているのに人を見ずに、経験社数だけで自ら採用できる可能性を捨てているなんて…」と、とても悔しい、悲しい思いをしました。
転職回数で求職者を絞り込むような文言は求人広告で書けない規定がある

実は求人票には差別とみなされる表現の文言を一切書いてはいけないというルールがあり、最近は掲載審査が日に日に厳重化しているのもあって「転職回数で求職者を足切りするような表現を求人広告に書いてはいけない」という規定があります。※補足:転職回数不問は書いても構いません。
正直、求人広告の制作ライターでなければ、このルールを知らずに求人に書いてしまう企業様も少なくはありません。自社の求人を自社で書いている場合は特によくあるケアレスミスのうちの一つです。しかも運悪く求人がIndeedに載らなくなってしまって、求人広告代理店や採用管理システムを提供している会社にご相談に来るお客様もいらっしゃいます。
なので、転職回数を選考基準にしている企業様のお気持ちは重々承知してますが「求人票にまで記載して求職者を厳選することはできません」としか私たちは言えないのです。
「応募はたくさんあるのに、どうして?!」店長さんからのお電話が悲惨;
何とか社長さんをなだめ、私は不本意ながら「初めて転職される方もご安心ください!」など、転職回数が少なそうな人を集められそうな言葉を書くことになりました。
後日、求人の応募数を知った店長さんから電話がかかってきて、私はびっくりしました。
店長さん「どうしてこんなに応募がたくさん来ているのに、ほとんどの方が書類選考で落ちているんですか?!中には良さそうな人だってたくさんお声がけしてくださったのに!!何かご存知のことはありませんか?!」
私は正直に、転職回数が多い人を片っ端からお断りしているとお伝えしました。店長さんは肩を落とし、ため息をついていました。
店長さん「そ、そんなぁ…。現場としては人手不足で本当に困ってて、接客販売が未経験の方でも育てていこうとマニュアルも一生懸命つくって楽しみに新人の方をお待ちしているのに…。社長はどうして私たちの気持ちを分かっていただけないのでしょうか…。転職回数なんて、ぶっちゃけどうでも良いじゃないですか!店頭に立ったら、皆ジュエリーアドバイザーなのに…。」
私は悟りました。
めちゃくちゃ大切な現場の声を
社長さんが聞き入れてくれてなかったんだと。
本来、採用は現場担当者と人事、経営者と意思決定した上で進めるもの
このお店の課題は「採用決定者である経営者と、採用したいと願っている現場の意見が食い違ったまま採用活動が進んでいること」でした。
実際いろんな企業様で起こっていることでもあります。たとえば、人事の方に求人のヒアリングをし、ペルソナ(採用ターゲット)を決めて原稿を書いた後、経営者チェックで「違う違う!」と無茶難題な採用希望を言われてしまい、大幅な求人原稿修正が来てしまうこともよくある話です。(本当はそうあってほしくないんですけどね;)
また「社長さんに意見してしまうと降格、減給させられたらどうしよう;」と思って本音で議論しなくなっている組織問題も隠れていることがあります。この店長さんもきっと、何もお話を聞いてくださらない社長さんに対して意見するのが怖かったのかもしれません。
いおり「店長様、初めてお話する私にもお気持ちをお聞かせいただき、ありがとうございます。私も応募がたくさんあったので、既に新人の方がお店で研修を受けているかと思ってしまっていました。ご心配とご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません。ですが、私で良ければ社長様に根気よく掛け合ってみますので、もう少しだけお店で笑顔でいていただけませんか?」
新人を待ち望んでやまない店長さんが涙をこらえて、お電話してくださったことを機に、私は社長さんと求人原稿の練り直し提案を決行しました。
社長さん、私はスタッフ様の代わりに「モノ申します」

いおり「転職回数が少ない方からの応募を集めようとしているのもあって、応募数は前回と比べると一気に増えにくくなってしまいました。が、応募がなかったわけではありません。採用のご状況はいかがでしょうか?」
社長さん「今度は別の問題になってきたねぇ。社会人経験が少ないからか、特段PRポイントがない人が応募してきて、採用したいと思えないんですよね~。」
いろいろお話をしていると、この社長さんは特に上から目線でお話をされるキャラだとは感じましたが、幸いなことに私のことは大好きだったのです(笑)
社長さん「対面でお会いしたことはないけれど…接客販売も好きそうで、広告のライティングも得意な‟いおりさんみたいな人を採用したい!と毎回思ってるんだよ(笑)”君は本当に凄いから(笑)」
私はこのとき、こう思いました。
そのセリフをずっと、ずっと、待ってた…!
ここから、いおりの本当の巻き返しが始まりました(笑)
いおりは転職回数が多かった~!ざんね~~~ん!!!(笑)

いおり「あはは!そう仰ってくださってありがとうございます~嬉しいです~。でも私が仮に応募したとしても、伺ってた条件では採用されませんよ(笑)なぜなら私は、5回以上も転職してきたんですから~(笑)」
私のこの一言で社長さんが電話口で固まったのを覚えています。見事に決まった~☆と思いました。
いおり「確かに私は転職回数が多いので、社長さんのお眼鏡にはかないません!社長さんからすれば宝石の原石ではないように見えるかもしれません。ですが、私はこうして良いところを活かして欲しいという想いで採用され、天職を全うしています。
自分の持ち味をこの会社と仕事を通じて、もっとピカピカに磨こう!その過程と奇跡はダイアモンドよりも美しく輝くよ☆と褒めてくれる人たちと私は働いています!!今でもずっと、転職回数が多い人たちにも、そういう職場や仕事に巡り合って欲しい…その想いを忘れず、この仕事をしています。
書類では伝えきれない想いを聞こうともせず、お店の状況も聞こうとせず、お客様兼求職者の皆様のお気持ちごと蓋をして、蔑ろにした社長さんと誰が一緒に働きたいと思いますか?!一度、今までの採用活動を振り返ってみてはいかがです?!ご自身がそんな風に不採用にされたら、どんな風に感じますか?!」
いおりはついつい熱くなってしまうのですが、後悔はしていません。なぜなら、その後、社長さんは私にも店長さんにも猛烈に謝ってくださったからです(笑)
社長さんは心を入れ替えたように、転職回数が多い人が応募してきたとしても、書類を見ながら電話やメールで軽く面談・雑談をするようになりました。
社長さん「この人は可哀想なことに仕事を与えられない過少要求パワハラを受けて転職すると申し出があったので、最終面接をご案内しました。この人は自信が無さそうにお話をする方で、接客や販売は未経験でも事務が得意で、書道もされているから字も綺麗なんです。お客様にDMを送る際は活躍してくれそうだと思いました。」
と、営業にフィードバックをいただけるようになりました。さらに、不採用にしてしまった人たちに再度メールや電話をし、謝罪の意を込めて商品の割引券をお渡ししたそうです。
社長さん「有難いことに不採用になっていた方がもう一度応募してくれたんです。元々ジュエリーが好きな人で、ウチのお店で商品を買ってくださったことがあったと仰ってました。店長の接客が良くて、お話が楽しかったから、研修もきっと楽しくて、仕事も楽しそうで良いだろうなと思って応募したけど、すぐ不採用になって悲しかったと言われたとき、私は応募者様、お客様になんてことをしてしまったんだと猛省しました。」
転職回数だけで足切りしていた社長さんは、もうここにはいません。今では現場の意見を聞こうと、店舗にもよく出向くんだとか。それは、店長さんが教えてくださったんですけどね(笑)
店長さん「いおりさんが求人を書いてくださったり、私たちの意見とご自身の思いを熱く伝えてくださったおかげです!私も後輩ができて、すごく嬉しいです!後輩たちと社長と一緒に、いつ行っても接客を受けられる温かいお店づくりをずっと続けていきます!!」
こうして…転職回数だけで人を誤って見切っていた企業様の採用は見事変わり、人事(経営者)さんと現場スタッフさんと意見交換をしながら貴重な応募者対応を進められるようになり。無事に接客販売スタッフさんも採用できました!
めでたしめでたし…
まとめ:転職回数が多くても戦力化できる人はたくさんいる

~転職回数が多いだけで不採用にしてしまう企業の皆様へ~
求人原稿のすべらない話、いかがでしたか。
企業様としては「育てたからには、教えたからには辞めない人が欲しい」、「転職ブームに浮かれない、堅実なキャリアやスキルを培う視座がある人が欲しい」と思う部分もあって、転職回数が多い人を採用しない方針もあるかもしれません。
ですが、人手不足を解消したり、余力を持って人員を補充するための考え方としては「現場で活躍できるように育てる方法やシフト希望への配慮の仕方さえ確立しておけば、未経験採用でも中高年やシニア採用でも問題ない」、「転職回数が多い、つまり他社から学んだ経験を活かせるポジションに就かせれば、異色の風として大活躍してもらえるかもしれない」と、受け入れ方や見方を変えていることが多いように感じます。
即戦力採用だけが貴社や貴店の採用課題を打破する解決策ではないかもしれません。転職回数が多くても、スキルや知識、経験、仕事観や人生観がしっかりしている人もいるかもしれません。
もし、応募はたくさんあっても採用率を見直していきたい場合は、採用後に活躍している人のイメージや受け入れ体制、戦力化していくフローを見つめ直してみましょう。そして、ちょっとでも良い意味でポテンシャルがある人にもぜひお会いしてみてください、そこに運命の出会いが待ってるかもしれません!!(なんだ、この婚活によく出てきそうなフレーズは(笑))
そして、採用ご担当者様は、実際に現場で頑張っている方ともぜひお話をしてみてください。一緒に働いてきた仲間だからこそ、思っていることを聞いてあげてください。それが素敵な採用にもつながると私は思います!
転職回数は多いけど、写真撮影や広告宣伝経験はやたらある☆ライターのいおりより(笑)

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