
こんにちは!求人広告、採用広報も書きながら、採用コラムニストもやってます!いおりです。
この記事は「求人広告を作っている人の舞台裏」を紹介する面白企画です!!
採用成功に導いた「求人広告のすべらない話☆求人広告の制作エピソード」をお伝えできればと思います。
今までは「良い子はマネしないでね!爆笑してしまう面白エピソード」をお伝えしてきましたが、今回はちょっとしたおダシテクニックのお披露目小咄となっておりますので、お楽しみいただければ幸いです。
採用ご担当者様も、やっぱり私たち求人原稿の制作の仕事の裏話も聞いてみたいですよね!そこで!!お話しできる範囲内ではありますが面白エピソードを打ち明けます!
目次
求人制作☆面白エピソード③高学歴で面白い塾講師を採用したい

「子どもの方が難しい言葉をよく知っているなんて…イケてない!」
とある学習塾の求人を制作させていただいたときの話です。
採用でのお悩みをお伺いすると、塾長先生はこう仰いました。
塾長先生「みんな教え方は上手いと思うんです。得意なこともたくさんあります。教え方を教えるのが上手い先生もいるんです。でも、最近ちょっと衝撃を受けましてね…みんな学歴が良いのにテストや受験慣れしてきた子どもたちに語彙力が負けているように思うんです。」
なんと、勉強しまくっている生徒さんの方が難しい言葉を嗜んでいるというのです!これは…国語の先生にとってはつらいものがありますよね…。
塾長先生「これじゃあ…生徒たちも先生に何を教わるんだ?自分たちの方が賢いんじゃないか?と言い出し兼ねません;なので…難しい大学に入学できただけでなく、気を緩めずに現役受験生と同じくらい勉学に励んでいて、生徒たちとの語彙力クイズに互角にやり合える先生を採用したいのです!」
これはこれは…ものすごいご希望です(笑)
ですが、とても分かりやすいペルソナ(採用ターゲット設定)で大きなヒントになりました。
どうやって高学歴の面白い人たちを集めようか、考えに考えた

生徒の皆さんが考えた難しい語彙力クイズはもちろん、大卒の私もあまり解けなかったのもあり、相当いろんな面で秀でた人物でないと採用されないのでは?と考えました。
ところが求人のガイドラインも守らないと掲載できません。今回の場合、いくつか注意点と、ご協力が必要な点がありました。
・高学歴の方、募集!東大京大卒も大歓迎!などのフレーズは差別文言になりかねないので記載NG
→代替案としては「先輩の声などの欄で先生方が卒業された学校名を羅列する、先生方が実際に受けたテスト(センター試験、TOEIC、資格試験など)の点数を公開する、選考時の筆記テストで●点以上で合格などの基準を明記する」等が有効です。
→「大卒以上」と記載する方法も悪くないですが、様々な特色がある大学が現在多数あるため、今回の採用ペルソナでは合わないケースが想定されました。
そのほか
・塾独自の特徴を書こうとしても、その多くはありきたりな求人になってしまう傾向があるのも悩ましかった
→たとえば、どんな先生や生徒がいるのかを書こうとすると時には皆様の許可を得て掲載しないといけない(先生は塾の看板なので、余計に下手なことを書けない。生徒はプライバシー保護が求められる)ので、難しい面もあります。
→どういった教育方針なのか、塾で大切にしている理念やビジョンなども書くことが多いですが、現場を見ると各先生の教え方や子供たちへの歩み寄り方が異なるケースもあり、一概に「一色統一表記で良いのか問題」もあります。
→また、高学歴でも塾の先生は初めての未経験者採用も想定されたため、研修内容のハードさや自主学習(自己啓発、インプットとアウトプットの精度)のレベルの高さも求められます。高学歴の方の勉強法や勉強スタイルを尊重しつつも、塾の研修制度の詳細説明もしないといけませんでした。
つまり、塾長先生だけでなく、現場の先生方にもご協力いただけるようにお願いし、素敵な塾の先生を採用できる求人に仕上げなくてはなりませんでした。
そこで思い切って趣向を凝らした求人を書いたら、まさかのOK(笑)
渋くて熱そうな名前の塾だったこともあり、堅い雰囲気も感じていたので一般的によく見かけるスタンダードな塾講師募集の求人も書いてはいました。ただ、塾の先生が連呼していた「語彙力」というワードはいつも私の脳裏にいて気になっていました。
その勘を信じ、私はご提案用でもう1作、求人を書きました。
いおり「大変お待たせいたしました。実は…私がどうしても書いてみたかった原稿があるんです。こちらをご覧いただいてもよろしいでしょうか。一生懸命、辞書を引いて書いてみたのですが…お好みに合いますか…。」
思い出せる限りですが、そのとき書かせていただいたフレーズをご紹介いたします。
【噂をすれば影が差す】国語クイズで負けたことがない、負けたくない!!大人げないけど愛嬌はある☆子どもから人気が出そうな「面白いけど賢い先生」をお待ちしております!!手前味噌ですが、皆様の同僚や先輩はみんな優秀です。そして、生徒のみんなも優秀です。人生は一度きり!勉学は「知情意の調和」をもたらすと思う、真面目な方こそ向いている職場だと思われます。未経験者でも、立て板に水のように話せなくても大丈夫です!アルバイトの現役学生講師も模擬授業練習、見学授業体験などの研修を経て、だんだんできるようになっていきます!「教育は、氏より育ちだ!」←これに「我が意を得たり」と感じてくれている方、今まで一生懸命学んできたことを子どもたちやご家族の方にお話してください!金の切れ目が縁の切れ目☆気になる給与詳細はこちら思い立ったが吉日!ここまで求人を読み切った新進気鋭な皆さま、忘れないうちにご応募ください!
これを読んでくださったとき、ちょっと強面の塾長先生が初めて笑ってくださいました。

塾長先生「そうかそうか~ちょっと求人原稿にしては制作に時間がかかってるなぁ~どうしたんだろ~と心配していたけど…辞書でいろいろ調べながら書いてくれていたんだね…。これは面白い!スタンダードな求人よりも、こっちの方が心の温度感が伝わってきて、ずっと良いよ!!
ただ単に求人原稿の原型を作るのが広告代理店なのかと思っていたけど、あなたは違った。山椒は小粒でもぴりりと辛いところがあって、あなたは私が伝えたことを汲んでカタチにしてくれた、唯一無二のライターさんだよ。」
と、ベタ褒めされました(笑) ただ、私にとってはそれよりも嬉しいことが次々と起こります。
いおり原作の求人を先生方がアレンジするようになった

その後、塾長先生が他の先生方にも、普段の会話であまり使わなさそうな単語や文章でいっぱいになった求人票を共有してくださったそうです。
すると、他の先生たちにも火がついたのか
「この求人をもっと面白くできるかどうか、私たちも真似して書いてみよう(笑)」
「応募してくれた人には語彙力クイズを出して、正解数が多かったら面接しましょうよ」
「これは国語の先生募集だけど、数学の先生募集バージョンとか、歴史の先生募集バージョンとかだったらどうなるんでしょうね(笑)」
と求人に対してメチャメチャ熱くなってきて大変盛り上がりました(笑)
ついには採用フロー、採用試験の見直しまで始まりました。
- 模擬授業込みの面接→「好きなジャンルを10分くらいで解説するYoutube動画を作るなら、どんな風に解説しますか?実演してみてください」というお題に変更し、正社員募集求人の応募ハードルを下げた
- WEBテストだとカンニングされる恐れがあるので面接時に筆記テストも目の前で解いてもらうことにした
- 模試の試験監督バイトの学生に対して、次回の模擬試験予定日と求人原稿が書かれたチラシを配布し、学生アルバイトも集めようと頑張ってみることにした
1本の原稿が人の心に火を灯したんだ!と感じました(笑)いつも採用ご担当者様、人事や経営者の皆様と話す機会の方が多かったので、現場の方とぶっちゃけトークも交えて求人原稿のお話ができた貴重な時間でした。
そしてついに…!
お客様と一緒に求人原稿にありとあらゆる想いを詰め込んだ求人原稿は、見事に求職者とのご縁を結び、生徒たちからの難題の数々にも動じない先生を採用できました…!!
めでたしめでたし…
【ご卒業】自分たちの求人を自分たちで書けるようになった
求人広告代理店などでは採用が決まると一時的にお客様は次の採用まで採用活動を休止することが大半です。こちらのお客様も採用活動を終え、新人研修と育成に専念されるとのことで、お祝いの言葉をお伝えしようと思っていたときに、先にお客様からご連絡がありました。
塾長先生「この度は採用活動を支援してくださり、誠にありがとうございます。あなたが手掛けた求人原稿は塾内も明るく元気にしてくださいました。
求人は規定に沿って淡々と文章を書かれているイメージがありましたが、求人の世界にも遊び心があると大変勉強になりました。
あなたが書いてくれた求人をみんなが見て、新しい求人をアレンジして書き始めたとき、お恥ずかしながら…初めて自分の求人を自分たちで書いて良かったんだと気づきました(笑)そして、みんなが考えて書いたフレーズや、大切にしている思いが詰め込まれた求人を読んでいると、皆は生徒たちにこんなに熱く向き合っていたんだ!!こんなに熱かったなら早く言ってよ(笑)と気づいたこともたくさんあり、感動して涙が出たこともあります。
採用を通じて、塾の中で一体感が生まれました!私はこういう塾にしていきたいといつも思っていました、それを叶えてくださって本当にありがとうございました。原作をいつまでも、いつまでも大切に保存しておきます!!」
私もじ~んとしました。改めましてご卒業おめでとうございます!とお伝えし、私の原稿がお客様の宝物になったことは私にも大きな誇りと励みになりました。
自分たちの求人は自分たちで作る。
自分たちの仲間を自分たちで責任をもって採用する。
それが1社でも多く実現できるように、これからも頑張ります!!
まとめ:求人原稿から採用マーケティング、採用ブランディングが始まる!
いかがでしょうか。教育サービス系の求人を出している方だけでなく、採用活動中の皆様にも何かヒントになれば嬉しいです!
求人を書いていると、よく応募数や採用数、PV数やクリック率などの数字(レート)が気になりがちな方もいらっしゃると思いますが、本当に大切なことは「自分たちの仲間を自力で、自分の言葉で集められるエンゲージメント力」だと私は思います。
そんな力をみんなが持ってしまったら…求人会社は儲からなくなってしまうのでは?と思う方もいるかもしれませんが、その心配はご無用です!
インビジョンは求人会社ではありません
人情、おダシ、そろばんを大切にしながら
そこそこ難しい採用ブランディングと
企業のブランディングをする会社です

あ~もう自力で求人を書くなんてセンスも時間もないから、どうあがいても無理なんです!!!とお困りだったり、採用から企業の活気を取り戻していきたい方は、ぜひおダシ採用を提唱しているインビジョンにご相談ください。
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