求める人材から応募が集まる求人キャッチコピーの作り方

「求人広告にキャッチコピーが必要と知ったけど、キャッチコピーの書き方が分からない…」
「すでに求人広告を出しているけど、いまいち効果が感じられない…」

このようなお悩みを持つ担当者の方は多いです。

キャッチコピーと聞くと、「そんなセンスが必要そうなもの自分にできる気がしない…」と思ってしまうかもしれません。しかし、キャッチコピーを作るために特別なスキルやセンスは必要ありません。ちょっとしたコツさえ掴めれば誰でも魅力的なキャッチコピーの作成が可能です。

今回の記事では、求人に特化したキャッチコピーの作り方やコツ、注意点などを具体例を交えながら解説します。

求人原稿の書き方に悩んでいる方は、こちらの資料をぜひ活用してみてくださいね。

この記事はこんな人にオススメです!
・魅力的な求人キャッチコピーを作りたい
・キャッチコピーを書く際に気をつけておいた方がいいことを知りたい
・求人キャッチコピーのコツが知りたい

求人キャッチコピーとは

そもそもキャッチコピーとは、「これは自分に関係があることだ」と瞬時に認識してもらうためにあります。

求人キャッチコピーは、数ある求人の中で求職者に「これは自分に関係がある求人だ」と思ってもらうために作る必要があります。

求人キャッチコピーの役割も紹介します。

自社や求人の魅力を端的に伝えられる

キャッチコピーは短くまとめた言葉の中に、自社や求人の魅力をぎゅっと詰め込むもの。

膨大な数の求人、会社がある中で、どういう点が他社と違うのか、どういう点が魅力的なのかを端的に伝える役割があります。

一言、二言ですべての魅力を伝えられるわけではありませんが、核となる部分を伝えるイメージです。

関心を惹きつけられる

求職者が新しい職場を探して求人情報を見ているときに、勤務時間や労働条件などの詳細な情報は、関心を持った企業のみ確認するケースが多いです。

そのため、キャッチコピーで求職者の関心を惹きつけることで、気になった人は詳細情報まで目を通します。

最終的には求人に応募してもらう流れになるので、キャッチコピーは関心を惹きつけるための糸口の役割を果たします。

求人キャッチコピーを作るための基本3ステップ

では実際にどのように求人キャッチコピーの作成を進めるのか、3ステップに分けて順を追って説明します。

①採用ターゲットのペルソナを決める

「自社でどのような人を求めているか」が伝わるキャッチコピーを作るためには、求人を見て応募してきてほしいと思う人材はどのような人なのかをまず明確にする必要があります。ポイントは条件を絞って実在する1人の人物かのようにペルソナを作り上げることです。

ペルソナを決めるために、絞り込む主な項目は以下の3つです。

属性

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地
  • 家族構成
  • 趣味

上記のような要素からペルソナの属性を考えます。
属性を限定して求人を出すことはできませんが、求める層へのアピールができるように絞り込みます。

経験

業種・職種の経験はどの程度必要かを整理します。同業種・同職種の場合は、どの程度のスキルが必要かも明らかにしておきます。未経験の場合、他の職種でも役立ちそうな経験やスキルはどのようなものがあるかまで出せると望ましいです。

転職理由

何を求めて転職活動をしている求職者が貴社に望ましいかを予想します。貴社にどのようなバイタリティが必要かを整理して考えると効率的です。

例:スキルを生かし昇格してマネジメント側を担いたい、経験はなくても新しいことにチャレンジしたい、スキルの幅を広げたい、ビジョンへの共感など

②ターゲットにアピールできるポイントを整理

採用ターゲットのペルソナができたら、そのペルソナにアピールできる貴社の特徴を整理します。具体的な項目は以下の通りです。

募集背景

新規事業開発やスキル不足など、「〇〇な状況だから、こんな人が欲しい」というように採用ターゲットを求める理由と募集に至った背景を言語化します。ここは①の転職理由と結びつくはずです。

働くメリット

採用ターゲットが貴社で働くとき、どんなところに他社と違う魅力を感じるか、採用ターゲットの目線で言語化します。例えば、業務の魅力やどんな力が身につくか、どのくらいの期間でキャリアアップできるかなど、採用ターゲットに貴社が与えられる価値がここに当たります。

ビジョン・ミッション

会社の方向性や事業にかける想い、このような人を育てていきたいというようなビジョンを整理します。「こういったビジョンがあるからこのような人を求めている」というふうに採用ターゲットと結びつくはずです。

福利厚生・待遇

採用ターゲットにとって、福利厚生や待遇の観点から貴社で働くメリットとなる部分を整理します。例えば、スキルアップを目指す人に対しては資格支援制度がある、また、お子さんとの時間を大事に働きたい人に対しては在宅勤務OKなど、アピールできる点を挙げます。

③ターゲットへのアピールポイントをメッセージ化

ここでいよいよキャッチコピー化します。ポイントは、②で整理したアピールポイントをただ並べるのでなく、ターゲットへのメッセージとして言葉にすることです。実際の優れたキャッチコピーの例をアピールポイント別に紹介します。

募集背景を伝える

  • 「どんどんどんどんどんどんどんどん…仕事の注文が溜まっている中居さんを助けてください!」Miコーポレーション株式会社

インパクトのあるメッセージで、すぐに会社の状況がわかるコピーです。福岡県を中心に九州で展開しているお好み焼きチェーン店「どんどん亭」やフードコート店「どんどんまるや」とかけつつも率直にアピールしたキャッチコピーが求職者の目を引き、求人を見てみようという興味につながります。

働くメリット

  • 「多様な働き方を求めているWebデザイナー募集!時間自由、やりがい重視の方」加藤貿易株式会社

業務の魅力が一目で伝わるキャッチコピーです。「縛られた働き方ではなく、時間の自由がきく多様な働き方ができる」求人だと分かります。同時に、自ら仕事を進められるような積極性のある、やりがいを重視した人材が欲しいという、求める人物像も感じ取れます。

  • 「本気で起業したい、金儲けしたい肉食系の方!金社長と熱いトークしませんか?」株式会社Farmers Kitchen Japan

「本気で起業したい、金儲けしたい肉食系」の部分で採用ターゲットを限定しています。さらにそのような人に注目を集める工夫として、代表自らと「熱いトーク」ができると書き、ターゲットを惹きつけています。

  • 「マーケ脳もライティング力もどちらも養える、働くかっこいい学生インターンの募集!!」インビジョン株式会社

インターン募集の原稿ですが、ターゲットの求めることやスタンスを絞り、身につく力を明確に示した表現は社員採用にも応用できます。

ビジョン・ミッション

  • 「世の中から採用課題をなくす」インビジョン株式会社

会社として成し遂げたいことを一言でわかりやすく示すことで、同じビジョンを持つ仲間に焦点を当てて募っています。

福利厚生・待遇

  • 「ウチは社員の8割が家族持ち。僕もつい先日、念願のマイホームを購入しちゃいました。」伊藤住設

家族持ちの割合やマイホームの話題を出すことで、家族を持つ人にメリットになる待遇が見込めることがわかる表現になっています。また、待遇をそのまま書くのではなく、社員の声として書くことでリアルなメッセージ性があります。

  • 「離職率0%/ホワイト企業大賞2年連続受賞/日本一福利厚生の“厚い”ベンチャーへ」iYell株式会社

企業に対して福利厚生を重視する人材に刺さるキャッチコピーです。一般的に福利厚生が整っている企業は大手企業が多い中で、ベンチャーでありながらも福利厚生を重視している企業であることもギャップがあります。数字を用いることによって印象に残りやすい効果もあります。

参考:https://recruit.iyell.co.jp/welfare/

【事例付】キャッチコピーの効果を伸ばす5つのコツ

キャッチコピーの効果を伸ばす5つのコツについて事例付きで解説します。

  • 少ない文字数でインパクトを持たせる
  • ズバリ、スタンスを示す
  • 事業内容とかける
  • 比喩表現を使う
  • 表記方法を工夫する

ひとつずつ見ていきましょう。

①少ない文字数でインパクトを持たせる

人間が文章を見るとき、一度に読み取れる文字数は13文字と言われています。一目で求職者を惹きつけるには、短く、且つ印象的なワードが効果的です。

  • 「愛が真ん中」稲畑産業株式会社

参考:https://www.inabata.co.jp/recruit/

  • 「実は、山崎。」山崎工業株式会社

参考:https://www.yamazaki-kk.jp/recruit/

②ズバリ、スタンスを示す

入社後働くイメージを沸かせるのにはこの表現が効果的です。入社したら何が得られるのか、どんなスタンスで働くかを示すと、そこで自分が働いている姿を一気に想像しやすくなります。

  • 「楽しくなければ仕事じゃない」株式会社アステックペイントジャパン

参考:https://astec-japan.co.jp/recruit2021/

  • 「考えすぎる人、募集。」株式会社dig

参考:https://www.dig.co.jp/recruit/

③事業内容とかける

ビジョンや価値観などを、事業内容から連想できる言葉とかけて言い回しを工夫すると事業理解ともリンクし、コピーとしての秀逸さも増します。

  • 「創造力を、走らせろ。」つばめグループ

参考:https://tsubametaxi-yamato.com/introduction/

  • 「ぼくたちは、つなげることにハングリー。」株式会社エー・ピーカンパニー

参考:http://www.apcompany.jp/recruit/index.html

④比喩表現を使う

比喩を使った表現で一見「何言ってんだ?」と違和感を持たせて、採用サイト内のコンテンツへ誘導するという仕掛けです。コンテンツを見て「ああそういうことか!」と気づかせることで、企業理解が深まります。コンテンツも特に工夫する必要がありますね。

「かぶるな、かぶけ。」株式会社原田産業株式会社

参考:https://recruit.haradacorp.co.jp

「知のめぐりをよくする」株式会社サーキュレーション

参考:https://recruit.circu.co.jp

⑤表記方法を工夫する

同じ意味合いでも、例えばキャッチコピーの表記をひらがなにするのか、漢字にするのかで企業の雰囲気の伝わり方が変わります。英語にすると革新的なイメージになるので、昔ながらのイメージを改めるタイミングなどに向いています。

また、言い切りでカチッとするのか、クエスチョンマークをつけてやわらかくするのかなどの工夫もできます。

  • 「やってみなはれ」サントリー株式会社

参考:https://www.suntory.co.jp/softdrink/recruit/index.html

  • 「CHALLENGE YOUR SCALE」株式会社田中衡機工業所

参考:https://www.tanaka-scale.co.jp/saiyo/

求人キャッチコピーを作成する際の注意点

求人キャッチコピーを作成する際の2つの注意点について解説します。

  • ふんわりした表現にしない
  • NGな表現を使わない

ふんわりした表現にしない

求人キャッチコピーを作る際は、ふんわりとした抽象的な表現にしないことが大切です。

企業のブランドイメージがつくキャッチコピーや、新卒採用のためのキャッチコピーであれば抽象的な表現が好まれるケースもあります。しかし、求人キャッチコピーは募集職種や企業の魅力が端的に伝わるように分かりやすく作らなければ求職者に響きません。

例えば、

①急募:未来を創る人材

②入社1年目から手取り月35万円

①と②を見比べてみたときに、①のほうが抽象的な印象がありませんか?

②であれば給与をあげたくて転職活動をしている人にとって直接的で刺さるコピーになります。

NGな表現を使わない

過剰な表現やユニークすぎる表現を使うことで企業に対しての信頼性を失うリスクもあるので注意が必要です。

▼求人キャッチコピーのNGワードについて詳しく知りたい方はこちらをさんこうにしてください

【書いちゃダメ!】求人広告キャッチコピーのNGワード

求人キャッチコピー作成のチェックリスト

コツや注意点をふまえて求人キャッチコピーを作成したら、最後にチェックリストを活用してターゲットに響くコピーになっているかどうか確認してみてください。

  • 採用ターゲットのペルソナを決めたか
  • できるだけ短い表現になっているか(できれば13文字以内)
  • 企業や募集職種のターゲットにアピールできるポイントを整理できたか
  • 専門用語を使わず分かりやすい表現になっているか
  • 求人の魅力が伝わる表現になっているか

まとめ:求める人材とアピールポイントの一致点を絞って求人広告キャッチコピーを作りましょう

今回の記事では求人キャッチコピー作成の3ステップや、キャッチコピーの効果を伸ばすコツ、注意点などを解説しました。

求人キャッチコピーを作る際は、採用ターゲットを属性や経験、転職理由などの要素から定め、定めた採用ターゲットに響くような自社のアピールポイントを整理してコピー化していきましょう。

キャッチコピーを作成したら、確認のためにチェックリストを活用してみてください。

求人キャッチコピーを作るのは、採用ターゲットと募集職種や自社の魅力を整理することができればそこまで難しくはありません。

しかし、魅力を整理する段階がいちばん大変です。

もし、「やはりどうしても難しい…なかなか思いつかない…」という場合には、ぜひおダシ屋インビジョンに原稿作成依頼をしてください。

さっちゃん

フリーランスのライター。
noteやSEO、メルマガ、企業アカウントの中の人など幅広い媒体、ジャンルで企画立案から執筆まで行う。地域おこし、SNSマーケティング、不動産をメインジャンルに執筆する。趣味はうまいビールを飲むこと。

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